お墓は亡くなった方を埋葬している場所だけに、マイナスイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
そのため、お墓の近くにある不動産売却は難しいと思われがちです。
しかし、実はお墓が近くにある土地には思わぬメリットも存在します。
この記事では、お墓に近い不動産売却の価格に関する疑問・メリット・デメリット・売却時の注意点について解説します。
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弊社へのお問い合わせはこちらお墓に近い不動産売却の価格は下がるって本当?
お墓の近くにある不動産売却は可能ですが、一体価格はいくらになるのかと不安になる方も多いはずです。
どれだけ物件に魅力があっても、心理的影響を気にする買主にとってはお墓はデメリットでしかありません。
しかし売主にとっても、お墓があることで資産価値が下がるのには納得がいかない方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、お墓に近い不動産売却の価格について解説します。
かならずしも売主に不利な情報ばかりではありませんので、ぜひ参考にしてみてください。
瑕疵物件にあたるため告知が必要
お墓が近くにある不動産は環境的瑕疵物件に該当します。
環境的瑕疵物件とは、物件を取り巻く環境が心理的に悪影響を与える可能性のある物件のことです。
そのため、売却する際は告知義務が生じます。
告知をすることで売却価格に影響を及ぼすかもしれませんが、告知義務を怠ると、契約破棄や訴訟問題に発展する恐れがあります。
仲介を依頼している不動産会社には、お墓の存在をしっかりと伝えておきましょう。
ただし、瑕疵物件にははっきりとした定義がありません。
嫌悪感を抱く方もいれば、そうでない方もいます。
自宅以外の使用目的で購入する方にとって、お墓は気にならないかもしれません。
売主と買主の条件が合えば、価格にも良い影響を与える可能性も残されています。
瑕疵物件としての売却だとしても、一般的な不動産売買と同じように売却してみる価値はあるでしょう。
嫌悪施設に定義はない
「嫌悪施設」とは、多くの人にとって嫌悪感や不快感が生じる可能性が高い施設を指します。
お墓が近くにあることによって「不気味」「縁起が悪い」と不快に感じる方もいらっしゃるでしょう。
お墓は多くの人が「家の近くにあってほしくない」と考える施設であることは否めません。
しかし嫌悪感の感じ方は人それぞれであるため、嫌悪施設には明確な定義がされていません。
お墓は嫌悪施設として認識されてはいますが、不動産と嫌悪施設との距離感も許容度が人によって異なるため、絶対に売れないということはないでしょう。
気にするかどうかはあくまで買主次第なので、実際に売り出してみると買主が現れる可能性は十分にあります。
通常の物件より格安になる可能性も
物件の近くにお墓があると、一般的な相場よりも2〜3割ほど価格が下がりやすくなる傾向にあります。
買主にいくつか購入予定の物件候補がある場合、わざわざお墓が近くにある物件を選ぶとは考えにくいでしょう。
一方では、格安で物件を購入するために好んでお墓の近くの物件を選ぶ方もいます。
どちらにしても格安物件になる確率は高いといえます。
また、売主は値下げ交渉には応じたほうが賢明といえるでしょう。
もっと高く買ってくれる買主が現れる可能性は低く、売却期間が長引くと維持費などの負担が増える一方です。
お墓に近い不動産売却のメリットとデメリット
お墓が近いことはデメリットばかりではなく、メリットもあります。
マイナスイメージばかりが先行していて、なかなか気づかないポイントがたくさんありますので、ぜひチェックしてみてください。
メリットがわかれば、アピール法も見つかるかもしれません。
ここでは、お墓に近い不動産物件のメリットとデメリットについて解説します。
地盤が安定しており安心
一般的に墓地は地盤がしっかりしている場所に建てられるといわれています。
周辺にある住宅も頑丈な地盤の上に建っていると考えられるため、地震や災害が多い日本ではメリットといえます。
ただし、すべての物件の地盤が固いわけではありません。
正確な状態を知りたい場合は、専門の調査会社に依頼をしましょう。
地盤が固いと証明されれば、売却のアピールポイントにもなります。
整った住環境
お墓は静かな場所であるため、騒音に悩まされる心配はありません。
墓地の規模にもよりますが、その多くは緑地化されており環境が整っているといえます。
都心部の墓地も緑豊かな場所が多いので、休日などは静かな環境と緑に癒されるでしょう。
高い建物が建つ可能性が低い
お墓は移転の可能性が低い施設です。
お墓が売却され、そこに高い建物が建つ可能性はほぼないといえます。
そのため、住宅周辺の環境がガラリと変わる心配がなく、安定した生活が手に入るのではないでしょうか。
また、お墓は背が低いため、日当たりや風通しが遮られることもありません。
夏に涼しい部屋で過ごせたり、洗濯物がよく乾いたりといったメリットも考えられます。
法事やお盆時期の人出がデメリット
お盆やお彼岸には墓参りに来る方が多くなり、近隣の道路が渋滞する可能性があります。
散歩がてら歩いて参拝する方たちのマナーも気になるところです。
さらに、お線香のにおいが洗濯物についたり、供物を狙ってカラスが増えたりといったデメリットも考えられます。
また、納骨の儀式などでお坊さんのお経が気になる方がいるかもしれません。
日頃閑静な分、少しでも人出が増えると厄介に感じるかもしれません。
お墓に近い不動産売却の注意点
お墓に近い不動産でも売却手順は一般の不動産と同じです。
ただし、告知義務や高値での売買にこだわりすぎないこと、売却期間が長くなることなどを理解しておきましょう。
ここでは、お墓に近い不動産売却の注意点をひとつずつ解説します。
告知義務を怠るとトラブルの元
墓地の近くにある物件は告知義務対象の物件です。
売主が告知義務を怠ると買主は物件に対して正しい情報を得る権利を奪われ、判断を誤るかもしれません。
そうなれば、売主は契約不適合責任を問われてしまいます。
これは民法で定められているため、売主は履行の追完請求・代金減額請求・契約解除・損害賠償請求が課せられます。
トラブルに発展する前に、きちんと告知義務は履行しましょう。
相場より安くなる可能性を理解
不動産会社に売却を依頼すると、相場より安い価格を提示されます。
売却後に新たな物件を購入する方は、予定外のケースも想定しておきましょう。
また、もともと安い価格を設定していても、買主からさらに値下げを交渉される可能性も考えられます。
内装や設備に自信があっても、値下げ交渉には応じることが望ましいでしょう。
断り続けているとせっかくの買主を逃すことになり、物件の売却が遅くなるかもしれません。
多少安くなってしまっても速やかに売却するほうが無難といえます。
買主が見つかりにくい可能性を覚悟
お墓が近くにある物件は、どうしても敬遠されてしまいます。
さまざまなメリットがあったとしても、お墓の近くというデメリットはカバーできないかもしれません。
長期にわたり買主が見つからない可能性も覚悟しておきましょう。
そのため、売却後の買い替え・住み替えはその点を踏まえて計画を立てておくべきです。
まとめ
当社では上記のような物件もお取り扱いしております。
お墓近くの不動産売却は、相場より安い価格でしか売れないことや買主がなかなか見つからないなどのデメリットが目立ちます。
しかし、環境が良い・地盤が硬い・日当たりが良いなどのメリットもあります。
ご自身が所有する不動産の良さをまとめておき、不動産を購入しようとご検討されている方にアピールできるように準備をしておきましょう。
不動産売却でお困りの方は、ぜひ弊社までお気軽にお問い合わせください。