何らかの理由により、住宅ローンの返済が難しくなることがあります。
そのようなときに考えるのが、「任意売却」です。
しかし日常的におこなうものではないので、「具体的な手順がわからない…」という方も多いでしょう。
そこでこの記事では、任意売却一連の手順をテーマに、現状把握や売却活動開始のタイミング、売買契約について見ていきます。
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弊社へのお問い合わせはこちら任意売却の手順:現状把握
任意売却の手順として、まずは現状把握をおこないます。
現状把握とは物件の状態を細かく把握することで、任意売却をおこなうためのポイントです。
現状把握では、一般的に以下の内容をチェックします。
●住宅ローンを滞納しているか、している場合はどのくらいか
●債権はだれか
●固定資産税などの滞納はないか、ある場合は差し押さえ状況を把握
●毎月の返済額
●住宅ローンがどのくらい残っているか
現状把握では、物件の概要や状態を洗い出していきます。
返済金額や滞納の有無など、おおやけにしたくない内容もありますが、現状把握は任意売却を成功させるうえでとても大切な手順です。
査定に出す
任意売却の現状把握でおこなう際に大切なのが、査定に出すという点です。
現状把握をしたあと、実際にどのくらいの価値があるのか、不動産会社に査定を依頼します。
査定に出すと売却価格もおのずと決まってくるので、査定は必ずおこないましょう。
また査定に出すタイミングを誤ると、任意売却できず競売にかけられてしまうこともあります。
そのため大切な手順としておさえておき、迅速に依頼するのがポイントです。
アンダーローンとオーバーローン
任意売却でよく耳にする言葉が、アンダーローンとオーバーローンです。
聞きなれない業界用語に感じますが、任意売却する際はぜひ覚えておきましょう。
●アンダーローン:売却価格よりも住宅ローンの残債金額が下回る状態
●オーバーローン:売却価格よりも住宅ローンの残債金額が上回る状態
オーバーローンになったとき、任意売却をおこないます。
住宅ローンの返済が難しくなったとき、まずは所有する不動産がアンダーローンになるのかオーバーローンになるのかを考えなくてはなりません。
どちらになるかによって、任意売却か一般的な売却かに分かれるからです。
しかしアンダーローンになるかオーバーローンになるかは、実際わからないものです。
そのため、査定に出して具体的な価格を把握しておきましょう。
金融機関などの債権者に報告する
次は、金融機関などの債権者への報告です。
住宅ローンが残っている状態だと売却ができないため、債権者の了解を得なくてはなりません。
適正な売却価格を伝えないと金融機関から同意を得られない可能性があるので、現実的な売却金額を提示してください。
任意売却の手順:販売活動の開始
任意売却の現状把握が完了したら、次の手順は販売活動の開始です。
では、具体的にどのように売却活動をすすめればいいのでしょうか?
不動産会社と媒介契約を結ぶ
まずは、売却活動をおこなってもらう不動産会社と媒介契約を結びます。
媒介契約には3つの種類(一般、専属、専属専任)がありますが、任意売却の場合は専任媒介もしくは専属専任媒介での契約がほとんどです。
専任媒介や専属専任媒介であれば、特定の不動産会社しか売却活動をおこなえないので、スタッフたちが一生懸命頑張ってくれます。
インターネットや不動産のポータルサイトで物件を公開
不動産会社と媒介契約を結んだあとは、インターネットや不動産のポータルサイトでの物件公開です。
自社ホームページにも掲載してもらえば、より多くの集客が見込めます。
インターネットや不動産のポータルサイト、ホームページで、物件の情報や魅力をアピールしてもらいましょう。
内覧対応
インターネットや不動産のポータルサイト、ホームページを見たお客さんの内覧対応をおこないます。
内覧は不動産会社のスタッフだけでなく、売り主本人も対応するのが一般的です。
「内覧=その物件に興味を持っている」ということなので、契約のチャンスを逃さないよう、入念な準備が大切です。
換気する
お客さんが来る前に、すべての開口部を開けて換気をおこないます。
生活臭を軽減し、キレイな空気でむかえてください。
シャッターとカーテンを開けて照明をつける
採光を取り、日当たりの良さをアピールするため、シャッターとカーテンはすべて開けておきましょう。
また、昼間であっても照明はつけておきます。
明るい空間をアピールでき、すみずみまで内覧しやすくなるからです。
水回りは念入りに掃除する
キッチンやバスルームといった水回りは、生活感が出やすい場所です。
内覧時にかならずチェックされるところでもあるので、入念な掃除を心がけましょう。
家族やペットは外出してもらう
居住中に任意売却や内覧をおこなう場合、生活感をとにかく減らすことが大切です。
家族やペットがいる場合は内覧のときだけ外出してもらい、なるべく1人で対応してください。
家族がいる状態での内覧はお客さんに気を使わせてしまい、「じっくり見られなかった…」という事態になりかねません。
成約につなげるためにも、内覧時は外に出ていてもらいましょう。
任意売却の手順:売買契約と引き渡し
任意売却の手順として、最後は売買契約と引き渡しです。
買い主と売買契約を結ぶ
先述した販売活動の手順と同様、一般的な不動産売却のように売買契約を結びます。
販売活動中は複数の内覧者が来ると思いますが、そのなかでも指し値が入らない状態で購入してくれたり、すぐに契約してくれたり、条件の良い買い主を選びます。
また売買契約の締結は、引き渡し後にトラブルが発生しないよう、お互いに内容をよくチェックしてください。
契約の締結時には、決済や引き渡しのスケジュールも調整します。
決済と引き渡し
売買契約の締結が完了したら、約1カ月後に決済と引き渡しが実施されます。
決済で売り主に売却代金が支払われるので、債務の返済に充当しましょう。
売却代金は基本的に住宅ローンに充てられますが、相談すれば引っ越し代などを残してもらうことも。
任意売却するということは財力がないということなので、交渉次第では売り主に寄り添ってくれるかもしれません。
また引き渡しは原則、抵当権の抹消をおこなったあとに実行します。
債権者と返済計画を立てる
無事に任意売却が完了したら、次は返済計画を立てましょう。
オーバーローンのため、売却しても残債が残ります。
売却したからといって、債務者の経済状況がすぐに変わるわけではないので、金融機関などの債権者と、今後の返済計画について話し合ってください。
また経済的に苦しいという状況は、金融機関も把握しています。
そのため、無理な返済を求められることはあまりありません。
毎月いくらなら返済できるかを考え、無理なく完済できる金額を提示しましょう。
まとめ
この記事では任意売却する際の手順をテーマに、把握すべき内容や実際の売却活動の仕方、契約や引き渡し時のポイントをお伝えしました。
任意売却であっても、一般的な不動産売却と変わらない部分が多くあります。
今回ご紹介した内容を参考にしていただき、スムーズな売却をおこなってください。
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